Q.子供の頃から、家のことを牢獄みたいだなと感じています。自立することは、脱獄のように感じます。とっくに成人していますが、まだ牢獄から出られていません。何の障害もなく自立している人がうらやましい。私は何か悪いことをしたのでしょうか?
A.結構昔ですが、フーコーというなかなか個性的な哲学者がいて、監獄の誕生という本を書いています。そこでは、権力を持つものが、規律や規範を勝手に作って、管理することで監獄システムが立派にできてしまうということが書いています(ざっくりしすぎていて、専門家が見たら怒られそうですが)。
質問をくれた方の家はおそらく、家の謎ルールがたくさんあったり、家の人たちが勝手に決めた規律とかそんなものがあるのでは?とカエルは想像しました。そして、その見えない管理システムに「ここは牢獄だ」と気づけるあなたの感性は鋭く働いているようにお見受けしました。
物理的な束縛や支配よりも、心理的な束縛や支配の方がわかりにくく、脱獄しにくいのかもしれません。ただ、こうしてあなたの言葉で質問をしているのは、すでに牢獄から片足ぐらいは出ているようにカエルは思いました。
そして、何も悪いことはしていないと思います。