ウ・サギは長い間、生きづらさや暴力の本質を考えてきました。
何が人の力を失わせ、心を病ませていくのか。どうすれば人は力を取り戻し、心を回復させていけるのか。人々が尊重し合う社会にするためには、どうしたらいいのか。考えて考えて、最近自分で作り上げた仮説が、ナラティブ理論です。
このシリーズでは、ナラティブ理論について、解説していきたいと思います。
ナラティブは、「物語」「語り」を意味する英語です。
でもウ・サギのナラティブ理論で使うナラティブはもう少し広い意味で、その人が感じていることが本質になります。代表的なものでいうと、何が心地よくて、何が耐え難いほど苦痛で、何を愛したり大切にしていて、何に違和感を抱いているか…等です。だから言葉をもたない人も等しくナラティブをもっています。また、ナラティブは心だけではなく、体にも宿りますし、その人の慣れ親しんだ生活環境や文化も含まれます。
つまり、ある日何の説明もなく交渉の余地もなく、「それはダメなものだからもうやめなさい」と禁止されたり、「それは俺が好きにしていいものだ」と支配や管理されたときに、大きいダメージを受けるだろうものほど、自分の大切なナラティブといえるかもしれません。
人は生きている限り誰しも、ナラティブをもっています。そして、人が病まずに生きるためには、ナラティブが周囲に認識されて、対等に尊重されることが必要です。
じゃあ何が対等で尊重なのかという話は、長くなってしまうので、ひとまず今回はここで。
ナラティブ理論について、疑問やもやもやがあれば、ウ・サギの質問BOXにどうぞ(公開になりますが、回答します)
【今日のつぶやき】
いつも文章が長く難しくなるのが悩みです。ウ・サギはこれでは文章が短すぎて物足りないのですが、やみーペンにはこのくらいが限界と言われました…