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SOSの出し方ガイド

シリーズ学校に行きたくない
②学校に行かない理由はいろいろ

登場キャラクター
つらびっとAの画像
つらびっとA
最近学校に行きたくないつらびっと。素直で自由な性格。
つらびっとBの画像
つらびっとB
学校に行くと疲れてしまうつらびっと。真面目で頑張り屋。
つらびっとCの画像
つらびっとC
学校に行っていない時期があるつらびっと。マイペースな個性派。
こうたろーの画像
こうたろー
よりよい社会をつくりたい職業不明のオトナ。いつも自由に生きていたい。詳しくはオトナ図鑑にて。

前回のお話→①行かないといけないの?

~いろんな学校のつらびっとが集まる、『放課後の居場所』にて~

もしよかったら、学校に行きたくない理由を教えてほしいな。

こうたろー
こうたろー
つらびっとA
つらびっとA

だって勉強はつまんないし、友達といても、なんかあんまり楽しくないし…。先生も好きじゃないし。

つらびっとB
つらびっとB

わたしは勉強はキライじゃないし、友達のことは好き。いじめられてもいない。でも、学校に行くとすごく疲れちゃう。最近、家で気づいたら泣いてるときもある。

つらびっとA
つらびっとA

え、大丈夫?

つらびっとB
つらびっとB

大丈夫。お母さんに心配かけたくないし、それに、何か困っているわけじゃないから。

つらびっとC
つらびっとC

ボクは前の学校でいじめられてたんだ。それで、行けなくなった。

うんうん、理由はいろいろだ。みんな、ありがとう。理由が説明できるのすごいって思っちゃった。ぼくは学校に行きたくなかった時、どうしてかわからなかったんだよね。

こうたろー
こうたろー
つらびっとA
つらびっとA

そうなんだ。…でも、理由なんて何でもよくない?

そうだね!どの理由も大切な理由だと思うし、理由なんてなくてもいいよね。

こうたろー
こうたろー

子どもたちは、通う学校や所属する学級などを、自分で自由に選ぶことはできません。

一人ひとりの意欲や能力は異なるのに、多くの場合、学ぶ内容や教材はあらかじめ決まっています。授業は集団で一斉に学ぶ形がほとんどですが、そのスタイルが合う人と合わない人が当然います。

子どもたちは、人付き合いのスキルも発展途上です。そのため、たとえ悪意がなくても、傷つけてしまうことや、傷つけられることが起こりやすくなっています。

つまり、学校は学ぶことができて、友達もできたり、楽しいこともある一方で、たくさんの刺激があったり、苦手なことを強いられたり、集団への適応を求められたりする、厳しい場所とも言えます

子どもたちの個性は実にさまざまです。

例えば、
得意不得意、興味のあるなしがはっきりしていると…
努力しても取り組むことが難しい授業があり、じっとしていられないなど行動に出ることもあるでしょう。そのうちに、学ぶこと自体を苦痛と感じてしまうかもしれません。

敏感だと…
いろんな音が聞こえたり、いろんな人の感情を受け取って、学校にいるだけで疲れてしまいます。人に見られると緊張を感じて、知らないうちにストレスを抱えたり、力をうまく発揮できないこともあるでしょう。

人と合わせるのが苦手だったり、マイペースだと…
周りに合わせることや、周りについていくことに苦労し、安心して過ごせる時間が少ないかもしれません。孤独や自己否定が積み重なってしまう可能性もあります。

また、それまで学校に馴染めていたとしても、年齢による人間関係のあり方の変化や、家の環境の変化などで、状況が大きく変わることもありえます。

そもそも家庭の生活が安心や安全から遠かったり、家族の面倒を見なくてはならなかったりして、学校に行っている場合ではない子どもたちもいます。

つまり、たまたまもって生まれた個性や環境、たまたま自分が通うことになった学校やクラスによって、どのような学校生活が送れるかは大きく左右されます。
学校に馴染めるかどうかは、運しだいとさえ言えるでしょう。

いずれにせよ、「学校に行きたくない」という気持ちは悪いことでも、間違ったことでもなく、「学校に行きたい」と思うのと同じぐらい自然な気持ちなのです。

学校に行きたくない理由は本当にたくさんあって、複雑に絡み合っていることもありますし、その時で変わることもあります。理由がわからない、理由がないこともあります。

学校に行けないことに必要以上に引け目をもったり、行けない自分を責める必要はありません。あなたが学校に行けないのではなく、学校があなたに合わないだけかもしれません。

また、学校には特有の文化があるため、それが合わない理由になっていることもあるでしょう。そのことについては、③学校ってどんなところ?で見ていきましょう。