心の調子が悪いです。でも病院に行くのが不安です。
「心の調子が悪い」ことに気付いたのであれば、まずは第一歩。心の調子のためにできることは病院受診だけではありません。いろいろな角度から、心の調子についてとらえて、できることを考えてみましょう。
心の調子が悪い時、もちろん病院にかかる方法もありますが、他の選択肢もあります。ハードルが高いと感じたり、保険証やお金の理由で病院にかかるのが難しい場合には、自治体が行っている精神保健関係の相談を使うことができます。
また、厚生労働省の「若者を支えるメンタルヘルスサイト」には、心の調子が悪い時にどうしたらよいか、また相談窓口なども紹介されていますので、見てください。
心の不調は、いろいろなストレスや負担が蓄積して起こります。病院に行ったり、誰かに話を聞いてもらうことで、少し心が軽くなったり、いずれ解決することもあります。でも、もともとのストレスや負担をもたらす、例えば家族のこと、学校のこと、仕事のこと、その他いろいろとある場合は、環境を変える必要があるかもしれません。また、自分の感じ方や理解の仕方、ふるまい方が多くの人と違うために、知らないうちにストレスをため込んでしまっているのかもしれません。心の不調の要因の多くは、複雑にたくさんの課題が絡み合って起こります。
そんな時には、ソーシャルワーカーという専門職が総合的に話を聞いて、課題を整理し、使える支援や制度について教えてくれたり、手伝ってくれたりします。学校にはスクールソーシャルワーカーが配置されていることもありますし、精神科の病院に相談員さんがいたり、医療相談室がある場合もあります。
すでに病院に行って診断を受けている、または診断を受けていないけれど心の調子が悪くて生活に支障があるような場合は、自治体が設置してる、障がい福祉関係の相談センター(自治体によって名称は微妙に違います)を利用することもできるでしょう。
また、身近に関わっている学校の保健室の先生、職場の産業医、大学の相談室、若者サポートステーションなどに、不調について相談するのもよいでしょう。専門機関を紹介してもらったり、どのような対処方法があるのか一緒に考えてもらうことができます。
身近に相談する人がいなければ、SNS相談や電話相談などを探し、相談するための準備をすることがよいと思います(なかなかつながらないという課題がありますが…)。
また、さまざまな生きづらさや悩みを抱える人と交流するのも、一つの有効な手段になるでしょう。生きづLABOでも、そういった機会をつくっていく予定です。
いずれにせよ、自分の心の調子の理由や背景について、理解を深めていくことが大切になると思います。